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シールド付きイーサネットケーブル

シールド付きイーサネットケーブル


STP と S/STP

一般的にシールド付きケーブルの市場において、2つの基本的なタイプが流通しています。1つは、一般に STP として知られる、ケーブル全体をシールドしたケーブルで、もう一つには、各ペアを個別にシールドしたその外側に全体的なシールドを施したもので、S/STP と呼ばれています。さらに、STP は、シールドにフォイルを使用するものと、ブレイドを使用するものに分けられます。さらに強度を保つために、フォイルシールドの外側にブレイドを持つものもあります。


STP (FTP)

ブレイド付きのものが STP と呼ばれ、シールドケーブルの総称になっているのに対し、全体的にフォイルが付いたケーブルは FTP の名で知られています。FTP ケーブルは、シールドされていないとか、性能が大幅に違うと誤解され、混乱の原因となっていますが、実際には、FTP と STP ケーブルは性能に明らかな違いはなく、交換が可能です。


S/STP

S/STP ケーブルでは、全体的なアウターシールドがあるだけでなく、ケーブルもペアでシールドされています。各ペアのインナーシールドの目的は、ペア間のインナークロストークを低減することで、これは、CAT7 システムと CAT6A システムで困難な、エイリアンクロストークと呼ばれる仕様のパラメータを満たすための補助となっています。CAT5、CAT5e、CAT6 の規格特性を満たすことは明確には要求されておらず、スパイクを引き起こす電源のような外部 RF ノイズに抵抗するため、ケーブルに大きな弾力を与えるということもありません。これは本来、外側のシールドが担うところだからです。このケーブルの物理的構成の特徴は、インナーシールドと全体を覆うシールドの両方に、フォイルを用いていることです。上述の STP と同様、補強や、コネクタ周辺のメタルシールドへの接続を簡素化するために、ブレイドが追加されたものもあります。


適切なアース接続

どのようなシールドでも、シールドに適切なアース接続を設置しなければなりません。不適切なアース接続は、接地ループ電流やイーサネット信号に関連する干渉を生むことになります。適切なアースがない最悪のケースでは、シールドは、アンテナとして動作してしまうおそれがあり、これによって、ケーブルの中から、すぐ側に配置されている繊細な電子機器と干渉しあう環境で高周波信号を放出し、イーサネットデータの外部検出を許してしまう危険性があります。


ドレイン線

シールド付きケーブルは、シールドと絶縁線との間に、ケーブルの全長に渡るワイヤーを備えています。そのワイヤーをドレイン線といいます。通常、一方の端に特定のピンに接続されたシールドを有しており、例えば、RS-232 DB25 には、シャーシに接続されたピン1 があります。コネクタシェルは、電気的にどこにも接続されておらず、よって、ピン1 にドレインを接続することは、全ケーブルをピン1 になりうる箇所でスクリーニングすることになります。電流は流れませんが、ケーブルのスクリーニングは有効です。そのため、一方のドレインの端をカットし、もう片方の端のピン1 に単独でドレインを固定します。



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