1991 年に認証された CAT5 ケーブルは、一般的によく使われている CAT5e ケーブルに比べ制限があり、近年あまり使用されなくなってきています。CAT5 は 10 / 100Mbps LAN 用の良質で頑丈なケーブルですが、新しい CAT ケーブルと比べるとかなり低速です。
CAT5e ケーブル(CAT5 enhanced - エンハンスド)は、1999 年に認証されたネットワークケーブル規格です。従来の CAT5 と比較して大幅に性能が向上した CAT5e は、クロストークの影響を受けずに最大 10 倍速くなり、大幅な距離の延長を可能にしました。
CAT5e は、CAT5 と比較して、クロストーク(相互に近接しているときのケーブル間の干渉)の量が小さくなるように設計されています。CAT5e でもクロストークが発生することがありますが、データにはほぼ影響しません。
CAT5 はイーサネットや電話、ビデオ信号の伝送によく使用されています。CAT5e は、全二重ファストイーサネットとギガビットイーサネットに対応するように設計された、CAT5 の改良版の1つです。
10Mbps の機器を多く使用している場合には、CAT5 が必要です。CAT5 は、100Mbps ファストイーサネット伝送にもうまく対応します。
CAT5e の規格は 100MHz ですが、ケーブルは最大 350MHz の性能を持っていて、CAT5e UTP を使用すると全二重の 4 ペアイーサネットを問題なく伝送します。
CAT5 の最大距離は 100m で、CAT5e も同じです。より長い距離が必要なときには、CAT5 か CAT5e 互換であれば、ルータやエクステンダなどのアクティブなコンポーネントを使用できます。
CAT5 と CAT5e の主な違いは、仕様で確認できます。新しい規格ではパフォーマンスの要件がわずかに引き上げられ、CAT5e は、電力和等遠端クロストーク(PS-ELFEXT)、近端クロストーク(NEXT)、減衰、リターンロス(RL)に対して厳しい仕様となっています。
100Mbps ネットワークの性能限界を越えている場合は、システムの一部だけでも CAT5e 以上にアップグレードすることをお勧めします。CAT5e には下位互換性があり、CAT5 ケーブルの代用にもなります。