コンピュータの歴史は、プロセッサからいかに早く情報を出し入れするかによって作られ、SCSIの歴史はプロセッサからの入出力のパスをいかに広くするかによって作られてきました。そのパスは、インターフェイスにおいて、データトラフィックの速度を遅くする障害となる可能性があります。マイクロプロセッサはますます速くなり、ハードドライブもますます大きくなって、スピードが必要となってきます。それを解決するのがUltra SCSIです。
最近まで、NarrowとWide SCSIが、それぞれ10MBpsと20MBpsの速度における基準でした。Ultra SCSIはこれらの速度を2倍にし、Narrow SCSIは10MBpsから20MBpsに、またWide SCSIでは20MBpsから40MBpsになります。驚くことに、SCSIのこの新しい速度限界は、斬新な技術を導入することで達成できたのではなく、チップのディレイやホールドタイムのちょっとした改善によって、速度性を大きく高めたのです。SCSI チップセットに新しいセミコンダクター技術を導入したことが、所要時間の改善につながりました。
技術が大幅に変更されたわけではないため、Ultra SCSIはすべての従来型のSCSI規格に対して互換性があり、よって下位互換が可能です。そして内部ドライバ、ファームウェア、そしてほとんどのドライブ回路構成は既存のSCSIと同じままなので、現在のネットワークトポロジを変更する必要はありません。事実、Ultra SCSIに切り替えても、周辺機器に影響を及ぼすことはありません。お客様の目の前には、ただ、パフォーマンスの改善が見られるだけです。
さらに詳しく:SCSI Ultra 2 と LVD