SFP / SFP+ / QSFP
- 各トランシーバの違い
スイッチやネットワーク機器を LAN ケーブルや光ファイバケーブルに繋ぐ SFP / SFP+ / QSFP トランシーバは、光ファイバポートを追加するときの最も一般的な方法です。ケーブルの種類、用途、ネットワークに必要な伝送距離や必要なデータ伝送レートによって、適切なトランシーバが決まります。
SFP トランシーバ
SFP (Small Form Factor Pluggable) トランシーバは、100 / 1000Mbps イーサネット、光ファイバチャネル、SONET などの通信規格に対応し、ホットスワップ機能を持つコンパクトなトランシーバです。最大 4.25Gbps の速度までサポートし、一般的に電気通信とデータ通信で使用されています。SFP ポートは、イーサネットスイッチからルータ、NIC カード、ファイアウォールまで、さまざまな機器についています。また、SFP の仕様は、IEEE 802.3 と SFF-8472 に基づきます。
SFP と SFP+ トランシーバ
SFP と SFP+ のトランシーバの寸法と外観はほぼ同じですが、SFP+ は最大 10Gbps の高速に対応する SFP のアップグレード版です。データレートの違いは伝送距離の違いでもあり、通常 SFP の方が長距離伝送します。SFP+ の仕様は SFF-8431 に基づいています。SFP と SFP+ の互換性については、SFP+ ポートは SFP トランシーバを使用できますが、伝送速度は 1Gbps まで下がります。逆に SFP+ は 1Gbps 未満の速度には対応しないため、SFP ポートに SFP+ トランシーバは使用できません。
GBIC と SFP トランシーバ
SFP と SFP+ が普及する前、最も一般的なトランシーバは GBIC (Gigabit Interface Converter) でした。SFP は、ミニ GBIC と呼ばれることもあり、サイズがより小さいため GBIC にとって代わりました。
QSFP ポート
QSFP(quad small form factor pluggable)は、小型のホットスワップ機能を持つもう 1 つのトランシーバです。イーサネット、光ファイバチャネル、InfiniBand、SONET / SDH 規格にさまざまなデータレートをサポートします。QSFP モジュールには、1Gbps x 4 チャンネルに対応する QSFP と 10Gbps x 4 チャンネル に対応する QSFP+、28Gbps x 4 チャンネルに対応する QSFP28 など、いくつかの種類があります。
QSFP+ と QSFP28 は最新版で、40Gbps と 100Gbps を必要とする環境に利用されています。QSFP+ と QSFP28 はそれぞれ、4 つの送信チャンネルと 4 つの受信チャンネルを統合しています。QSFP+ は 10Gbps x 4 チャンネルか 40Gbps x 1 チャンネルに対応しますが、QSFP28 は使用するトランシーバに応じて 25Gbps x 4 チャンネル、50Gbps x 2 チャンネル、100Gbps x 1 チャンネルに対応します。QSFP の仕様は、SFF-8436 に基づきます。
SFP トランシーバの選び方
SFP、SFP+、QSFP の違いに加え、その用途について考慮する必要があります。SFP トランシーバには、シングルモード SFP とマルチモード SFP など、使用目的に応じてさまざまな種類があります。シングルモード SFP トランシーバはシングルモード光ファイバで動作しますが、マルチモード SFP はマルチモード光ファイバに適用します。また、多重化用の長距離 WDM SFP トランシーバ、シングル光ファイバ用途のシンプレックス SFP、高精細ビデオ伝送用のビデオ SFP トランシーバ、光ファイバベースのアクセスネットワーク用の PON SFP トランシーバもあります。各 SFP 製品は 拡張診断機能の有無にかかわらず、動作温度が広範囲のものが多く流通しています。
SFP の互換性
SFP の仕様はマルチソースアグリーメントで定められているため、各社製品を組み合わせて使用できますが、一部他社製品が使えない、メーカー固有の SFP のみ対応するネットワーク機器があります。互換性については、購入前に各メーカーに確認してください。
SFP をご検討中の用途に、どの製品が適しているか分からないときは、お気軽に お問い合わせ ください。