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ネットワーク設計における
リングトポロジのメリット

リングトポロジは、ミッションクリティカルな用途で自動フェイルオーバを要する、堅牢なセキュリティおよび監視ネットワークを設計するのに役立ちます。信頼性を極限まで高めるには、このリングトポロジを、過酷な環境でもビデオ、オーディオ、データをギガビット単位で高速伝送可能な産業用イーサネットスイッチと組み合わせることができます。都市及び公共安全組織の IP セキュリティネットワークでは、画像の高解像度化、ネットワークのアクセスしやすさの向上、スケーラビリティ、コスト削減といった要求に応えるため、リングトポロジと産業用イーサネットスイッチの組み合わせが選ばれることが多くなっています。
詳しくは、Web サイト内 Black Box 用語事典のネットワークセキュリティに重要な5つの要素をお読みください。

リングトポロジのメリットとデメリット

リングトポロジは、ネットワーク上のすべての機器をデイジーチェーンで繋ぎます。データは、宛先にたどりつくまで機器から機器へと流れ、最終的にオペレーションセンタに戻ります。この構成では、別の方式であるスタートポロジよりも配線やケーブル敷設用の溝が少なくて済むため、よりシンプルで、初期費用が安くすみます。

従来のリングトポロジでは、リング内の 1 つの機器に障害が起きると、ネットワーク全体に影響が出ていました。たとえば、ネットワーク上の複数のカメラから送られてくるすべてのビデオフィードが一気に消失する可能性もありました。この問題に対処するため、Black Box を含む複数の企業において、独自のリングトポロジが開発されました。リングの 2 つの方向にデータを流すことで、レジリエンス（耐障害性）とフェイルオーバ時間を改善したのです。この耐障害リングトポロジを産業用イーサネットスイッチと組み合わせると、15 ～ 30 ミリ秒以内にネットワークを復旧できます。これは、ビデオフィードを 1 フレームも落とすことのない速度です。

耐障害リングトポロジ

耐障害リングトポロジでは、プライマリリンクに障害が発生しても迅速にフェイルオーバ可能

リングトポロジに最適な環境

交通 - 高度道路交通システム（ITS）

大都市圏の交通を一元管理できるシステム
長距離広帯域の要件に対応するため、イーサネットスイッチを使用して都市圏内に複数のノードを分散配置したギガビット光ファイバネットワーク

ミッションクリティカルな環境 - モニタリングおよび制御

アラームセンサが、管制センタに接続されたイーサネット上で信号をやりとりする
配線に変更を加えることなく、既存の光ファイバネットワークを使用して入力信号と出力信号を伝送

産業用イーサネットスイッチ

産業用イーサネットスイッチは、PoE (Power over Ethernet) をカメラに提供し、データをサーバへ送ります。このタイプのネットワークスイッチは、防塵かつ防振で、-40℃～+75℃という厳しい温度条件に耐えることができます。産業用スイッチは、冗長電源と自動フェイルオーバプロトコルも備えているため、監視通信が途絶える心配はありません。

Black Box が提供している産業用スイッチは、動作温度範囲が幅広く、対流冷却を備えているため、埃やグリースなどの異物を吸い込む原因となる吸気 / 排気ファンが必要ありません。また、耐環境性に優れた頑丈な筐体に収容されています。高精細な監視画像の需要に応えるため、多くの産業用スイッチには SFP スロットが付いており、マルチモードまたはシングルモード光ファイバによるギガビット単位の長距離アップリンク高速伝送が可能です。

Black Box マネージドスイッチ製品

PoE イーサネットスイッチ

PoE スイッチは、柔軟で、コストパフォーマンスが高く、信頼性に優れた監査ネットワークの構築に役立ちます。1 つ 1 つのセキュリティカメラに電源コードを配線する必要がなくなるため、設置コストおよび機器コストが削減されます。PoE は、街灯や建物の外装など、屋外の手の届きにくい場所で特に便利です。また、ネットワークに影響を与えることなく、機器を簡単に移動できるようにもなります。PoE について詳しくは、Black Box 用語事典のネットワークにおける PoE をお読みください。