光ファイバチェック
光ファイバケーブルを設置または修理するごとに、連続性テストとエンドツーエンドの損失テストを行う必要があります。 設置済み光ファイバが期待通りのパフォーマンスをしていなければ、トラブルシューティングを行う必要があるかもしれません。
ファイバチェックをするには、光源とパワーメータを用いてテストを行い、その結果を、当該ケーブルもしくはリンクにおいて妥当と推定できる損失と、比較する必要があります。この推定はロスバジェットと呼ばれ、光ファイバ自体、コネクタ、および接合(もしある場合)等、ケーブル各部について予想される典型的な損失を用いて計算されます。万一、測定された損失が大幅にロスバジェットを超えるなら、ケーブルに問題があり、また多くの場合はケーブル自体よりむしろコネクタや接合に問題があります。
光ファイバ光源は、テスト目的で光ファイバケーブルに光を導入するため用いられます。光ファイバ光源には、発光ダイオード(LED)とレーザダイオードという、2つの主な種類があります。生じる波長と、テストに供するケーブルのタイプによって、さらに細かく分けられます。
LEDは、低価格で、スピードはやや遅く、使用が簡単で、マルチモード限定であるほか、広範囲のアウトプットパターンを持っています。LEDは、レーザほどの集中的な光を発生させることができず、出力もレーザーよりずっと低いため、マルチモード光ファイバ限定で光ファイバと結合することは困難です。LEDはレーザと比べて帯域幅が狭く、1Gbpsの最大スループットを達成できます。
レーザダイオードは、より高いコストとより速い速度で、シングルモードまたはマルチモードを可能とし、出力パターンは狭いです。レーザは、最大10Gbpsまで、またはそれを越えるスループットを達成することができます。
光ファイバトランスミッションに使用されるレーザの3つの種類は、ファブリペローレーザ、分布帰還型(DFB)レーザおよび垂直共振器面発光レーザ(VCSELs)です。ファブリペローレーザは最も多用途で、マルチモードおよびシングルモードのケーブル上で作動します。DFBレーザは、シングルモードファイバ上での非常に長距離の用途に使われます。VCSELレーザは、超高速に対応します。通常これらはマルチモードファイバのみに使われますが、1310シングルモードファイバもサポート可能です。
テストに使われる光源は、パワーメータと同様に、テスト済のファイバで動作しなければなりません。お手元のケーブル(マルチモードまたはシングルモード)や使用波長と連携できることを確認するため、光源の仕様書をお読みになることが重要です。
光ファイバの光源は通常、目に重大な障害を引き起こすにはパワーが低すぎますが、高性能な光源は網膜の損傷と盲点を発生させることがあります。暗くなっていることを確認しない限り、決して光源およびファイバケーブルの端を直接見ないでください。光源を見る前に、かならずパワーメータまたはトラフィック識別子でファイバを確認してください。
さらに詳しく: 光学時間領域反射率計