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ディスプレイ規格

ディスプレイ規格


放送規格

標準からフルハイビジョンまで、ディスプレイにはいくつかの規格が存在します。3 つの主要な放送技術と、ヨーロッパで使用されている、異なる解像度で利用できるディスプレイがあります。デジタルディスプレイは放送規格に基づいていますが、これらの規格が実際どのようにディスプレイ技術に関係しているかを見ていきましょう。


スケーリング

スケーリングは、コンテンツをディスプレイ自体のもつ実際の解像度と一致させようとする機能です。例えば、720×480 の解像度をもつプラズマ(または LCD)ディスプレイは 480 本の水平ラインを表示することができ、各ラインは 720 個の個別ピクセルを表示することができます。しかし、スクリーンに入力されるコンテンツが 360×240 しかない場合、コンテンツの各ラインはディスプレイ上で 2 度使用される必要があり、フルライン表示を確保するためラインごとに水平ピクセルを複製しなければなりません。このようにコンテンツを増加させるプロセスを “アップスケーリング” と呼び、逆にラインとピクセルを失うプロセスは “ダウンスケーリング” と呼びます。


インターレース

伝統的に、すべての放送はインターレースされています。これはディスプレイの各ラインが交互のパターンで更新されるということを意味します。最初のパスですべての奇数ラインが更新され、2 番目のパスではすべての偶数ラインが更新されます。プログレッシブスキャンと呼ばれるより現代的な技術では、各ラインが順番に表示され、1 回のパスで完全に画面の更新が行われます。


規格の定義

ヨーロッパには、NTSC、PAL、SECAM という 3 つの主要なテレビ放送規格があります。米国で始まった NTSC 規格では、720x480 の解像度と 60Hz のフレームレートが定義されています。つまり、1 秒間に 60 回の画面更新が行われます。PAL と SECAM の両方とも、フレームレート 50Hz、720x576 の解像度を備えています。

従来の 50Hz の代わりに 60Hz のレートを使用しコンテンツの品質を向上させる PAL-60 という準規格が登場し、画像の鮮明度が向上したので、高速で移動するコンテンツのちらつきがなくなりました。


HD(高解像度)

これはしばしば混乱が生まれる場所です。“HD 対応” といえば標準より高い解像度を達成できることを意味しますが、完全な高精細信号を表示できるわけではありません。中標準の定義は 1280x720 ピクセルと定義されています。このフォーマット対応のスクリーンがありますが、1366x768 までピクセル数を増やしたものもあります。1366x768 のディスプレイに 1280x720 のコンテンツを表示するのは簡単ですが、これらの画面でも、1920x1080 の完全な高精細解像度には達しません。

1280x720 ディスプレイでは、中解像度のコンテンツがピクセル単位で表示されます。1366x768 ディスプレイでは、中解像度のコンテンツがわずかにアップスケールされ、元のピクセル数を増加させます。1024x768、1024x1024 などの他の画面解像度は、純粋にディスプレイ自体の製造コストを削減するために、スクリーン製造者が使用します。


フルハイビジョン

1920x1080 ピクセルの解像度を定義する最新の最上位規格で、通常はプログレッシブスキャンを使用します。この規格は 1080p と呼ばれます。1920x1080 の解像度で作成されたオリジナルのコンテンツは、スケーリングハードウェアやソフトウェアを必要とせずにピクセル単位で表示されます。

完全な高精細ディスプレイ(1080p)は、内蔵のスケーリングハードウェアとソフトウェアを使用して、すべての標準や中高精細モードを表示することもできます。将来の規格は 7680x4320 まで議論されており、物理的に実証されているものもあります。しかし、これらのシステムが利用できるようになるには、もうしばらく時間がかかるでしょう。