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ターミナルサーバとコンソールサーバとは?

ターミナルサーバと
コンソールサーバとは?

Black Box Explains

今日、IT インフラはグローバル企業の業務遂行に不可欠な要素です。ネットワークのダウンタイムの影響で企業は支払に関する業務、通知、処理等ができなくなり、それによって短期的・長期的な財政的損失をもたらす危険性があります。最悪の場合、予期しない不具合により、業務が復旧できないことがあります。

稼働時間を確保し、潜在的な損失をできるだけ最小にするために、企業はネットワーク機器のトラブルシューティングを可能な限り迅速に行う必要があります。サーバルームを持つ小さな企業体では、現場の人員を使って問題を簡単に解決できますが、いくつもの拠点を持つ大企業の場合、IT 担当者をそれぞれに雇用すると非常にコストがかかります。問題が発生する度に誰かを派遣すると交通費がかかり、ダウンタイムも長くなります。ターミナルサーバやコンソールサーバを介したリモート管理は、スピードとコスト削減を組み合わせた効果的な解決法です。

コンソールサーバの機能

コンソールサーバは多くのシリアルポートを持ち、アクティブなネットワーク機器のコンソールポートに接続します。データセンタや分散環境のサーバ、スイッチ、ルータなど、重要な IT インフラへリモートアクセスできます。通常、Secure Shell(SSH)アクセスというネットワークプロトコルが組み込まれており、セキュリティで保護されていないネットワーク上でも安全にネットワークサービスを運用できます。コンソールサーバの中には、シリアルポートのデータのすべてを記録、ユーザが設定した動作(操作)を開始する信号の出力、正確で的確な判断に基づいた規則の順守、電子メールの送信、複数のネットワークにアクセスするための冗長イーサネットポートの提供などといった、さまざまな機能があります。

コンソールサーバのメリット

コンソールサーバにより、IT システムの高い利用率と業務の継続性を確保し、時間と費用を節約します。リモート管理とトラブルシューティングにより停電後の迅速な復旧が可能で、問題に対処するため現地に人を派遣する必要がなくなり、時間と出張の追加コストを節約できます。セキュリティのために OOB(Out-Of-Band 帯域外:通常のデータ トラフィックを搬送するチャネルとは異なるチャネルを使用すること)管理は VPN と認証システムとを統合し、企業のセキュリティポリシーを分散された資産へも適用できます。コンソールサーバも拡張性のある解決法で、ネットワーク規模に関係なく1つの VCMS(Virtual Central Management System 仮想中央管理システム)ポータルを使用した機器へのアクセス、ステータスの監視、問題のトラブルシューティングが可能です。

コンソールサーバの購入・更新のタイミング

コンソールサーバは、銀行・保険会社・病院・公益事業・軍事部門・学校システムなど複数の拠点を持つ企業に適しています。

    通常、次の場合にコンソールサーバの購入・更新を検討をおすすめします

  • 新しい建物に新しい LAN 設置を計画している
  • VOIP 電話の対応といった機能強化のために、新しいネットワークへハードウェアとソフトウェアのアップグレードを実施している
  • ネットワーク管理システムを追加して、ネットワークの利用率を向げたい
  • コストのかかるネットワークの停止により、既存の状況が脆弱であることがわかり、業務の継続性を高めたい
  • 企業合併や企業買収で、2つ以上のネットワークシステムを1つに統合する必要がある

ターミナルサーバとは?

ターミナルサーバ(シリアルサーバとも呼ばれる)は、ネットワーク経由でシリアル機器を接続できるようにするハードウェアです。シリアルポートからネットワークポートにユーザ接続が可能になります。

ターミナルサーバは、もともとダム端末(処理機能を持たない表示用端末)を VAX™ のような大型メインフレームシステムと長距離接続するために使用されたため、その名前が付きました。現在は、シリアル機器をネットワーク(通常はイーサネット)に接続する機器のことをターミナルサーバと呼びます。今日のネットワーク対応機器、ターミナルサーバは以前ほど一般的ではありませんが、PLC、センサ、ATM のリモート接続などの用途では頻繁に使用されています。

ターミナルサーバの主なメリットは、個別の RS-232 機器の運用費が不要な点です。ネットワークを使用すると、ネットワークが届く範囲内であれば遠距離でもシリアル機器を接続します。シリアル機器をインターネット経由で接続することも可能です。ターミナルサーバでリモートシリアル機器をネットワーク接続し、ネットワーク上の別のターミナルサーバに接続されたシリアル機器と接続できます。

ターミナルサーバは、シリアルデータ用の適切なコネクタを用意することで仮想シリアルポートとして機能し、両方向のシリアルデータをイーサネット TCP / IP パケットにグループ化できます。この変換によってソフトウェア変更を必要とせずに、シリアル機器をイーサネット経由で接続します。

ターミナルサーバはネットワーク経由でデータを送信するため、セキュリティが考慮されなければなりません。ネットワークが隔離されている場合は、セキュリティ機能の低い安価なターミナルサーバを利用できます。しかし、インターネットサブネットでもあるネットワークを介してシリアルサーバでネットワーク接続を行う場合は、広範なセキュリティ機能を備えたコンソールサーバを探す必要があります。

リモート ネットワーク管理ソフトウェア

管理者は Openview や SolarWinds などのネットワーク管理ソフトウェアで、ネットワーク機器にリモートでアクセスできます。リモート ネットワーク管理ソフトウェアは、各メーカの PC、プリンタ、サーバ、スイッチ、ルータ、ワイヤレス アクセスポイントなど幅広い機器で動作するように設計されています。ソフトウェア ソリューションは大抵、SNMP を使用してすべての機器の状態を監視し、ディストレス メッセージ(distress messages:遭難通報)を伝えることができます。管理者は、ウェブ対応機器のダッシュボードを通じてネットワークにアクセスし、ネットワークが利用可能かと、そのパフォーマンスを監視します。

ネットワーク管理ソフトウェアのソリューションは数多くありますが、ネットワークが適切に動作していないと機器への接続が切れるという厳しい制限があります。例えばスイッチに障害が発生した場合、そのスイッチとの通信機能が失われる可能性があります。イーサネットがダウンすると、ネットワーク全体へのアクセスがなくなり、業務実行能力が低下します。

コンソールサーバによるアウト オブ バンド管理(OOB)

Out-of-Band Management with Console Servers

ネットワークの利用とリモートトラブルシューティング機能を向上させるため、企業はアウト オブ バンド管理ソリューションで NMS プログラムを強化することがよくあります。コンソールサーバを使用すると、システム管理者は、アウト オブ バンド(OOB)管理を通じて障害が発生した機器にアクセスできます。ネットワークがダウンしていても OOB が利用できることでインターネット、4G セルラーサービス、POTS(一般的な古い電話サービス)を介してネットワーク機器にアクセスできます。このソリューションは SSH / Telnet や HTTPS などの標準プログラムを使用します。コンソールサーバは1つのハードウェアであり、 RS-232 シリアルポート経由で、スイッチ、ルータ、ファイアウォール、サーバ、PBX 、UPS、PDU 等と接続し、他端はイーサネット ポートに接続します。1つのコンソールサーバは48個のシリアルポートが持てます。 コンソールサーバは、データネットワークとは分離された別のネットワークに接続されることが多いため、プライマリ ネットワークがダウンしている場合でもシステム内の管理対象機器のトラブルシューティング、再起動、再構成、再イメージができます。

仮想中央管理システム

Black Box のコンソールサーバは、仮想中央管理システム(VCMS)を使用して管理します。VCMS は、集中して安全確実にエンドツーエンドの OOB 管理を行い、リモート WAN や LAN の動作状態に関係なく、問題発生前に警告を出します。VCMS ポータルを使用すると地理的に、さらには地球的規模の広い領域に置かれた多数のコンソールサーバを、1つの画面で管理できます。接続されているかどうかに関わらず名前で管理対象機器を検索し、結果を場所別・用途別・管理対象機器の種類別に並べ替えることができます。VCMS を使用すると、障害の発生した機器を特定して問題をすばやく解決し、ダウンタイムや運用への影響を最小限に抑えられます。

VCMS のもう1つのメリットは、拡張性に優れた管理機能と自動化で、1日だけのサービス提供から日常的な運用・災害からの復旧まで対応することです。何千ものサーバ、スイッチ、ルータ、数百のコンソールサーバを備えたネットワークであっても、1つの安全なポータルでどこからでも管理できます。

コンソールサーバの詳細

複数の拠点を持つ企業において、事故が許されず、万全でなくてはならないインフラ利用が高い場合、コンソールサーバを使用した OOB 管理が NMS システムのすばらしい強化策になります。さらに詳しい情報は、Black Box のテクニカルサポートまでお問い合わせください。

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